菅野 |
最近よく感じるんだけど、トラフの年代には優秀な人が多いよね。建築の分野だけでなく、プロダクトの分野でもやはり多いんですよ。 |
鈴野 |
そうですか。 |
菅野 |
ひとつの大きな流れを、つくり出してる年代だと思っているんだけど。 |
鈴野 |
僕ら、ベビーブームの年代なので、単純に絶対数が多いんですよね。人が多い分、競争は激しかったです。 |
禿 |
そうだね。 |
鈴野 |
僕も禿も、同年代にすごいやつがいて、学生時代なんか、競い合うようにアイディアコンペに出してました。 |
菅野 |
うんうん。 |
鈴野 |
それから、パソコンやインターネットの普及もあると思います。以前は雑誌とかメディアがないと情報を発信できなかったのが、変わってきましたよね。 |
菅野 |
そうだね。 |
鈴野 |
実際、僕らは自分のウェブサイトに作品を掲載したり、自費出版で本をつくったりしてました。 |
菅野 |
そういう活動の仕方も、僕らの頃とは明らかに変わってるよね。 |
鈴野 |
そうですね。 |
菅野 |
仕事をするときの基準って、何かある? |
鈴野 |
特にないです。強いて言うなら、まず僕らが楽しめること。 |
菅野 |
あぁ、なるほど。やっぱり2人とも、色んな分野に対して壁をつくらないから、色んな話が来るんだろうね。 |
鈴野 |
壁は、つくらないかもしれないですね。 |
菅野 |
今まで建築家といわれる人たちが、あまり入り込んでいない分野に飛び込んでいるように見えるんだよな。 |
鈴野 |
建築という考えを持ちながら、アーティストの舞台美術をやってほしいと言われたら協力したい。ひとつのモノをつくり上げるときに、お互いの技術や能力を信頼してコラボレートできるのは楽しいです。 |
菅野 |
なるほどね。 |
鈴野 |
それはプロジェクトの大きさに関係なく、僕らを頼って声を掛けてもらえるのは、やっぱり嬉しいですね。 |
菅野 |
うん。いや、今日はありがとうございました。 |
鈴野 |
こちらこそ、ありがとうございました。 |
禿 |
ありがとうございました。 |